コラム3


第3回コラム「インフルエンザQ&A」(2009.10.30)

インフルエンザに関する質問で患者さまから多く寄せられるものを下記にまとめました。

Q:予防接種をすればもうインフルエンザに罹る心配はないの?
A:現在のインフルエンザワクチンは、感染を抑制したり、重症化や合併症の予防効果は認められるもの の、100%の完全防御ではありません。日頃からバランスの良い食事と十分な休養を心がけ、免疫力 を高めておくことが一番大切です。

Q:赤ちゃんも接種できますか?
A:1才未満の接種はお勧めしておりません。ご両親やご家族など周りの方が予防接種を受けて、赤ち  ゃんの罹患を防ぐようにしましょう。

Q:インフルエンザの検査を受けたいのですが、陽性と出るには発熱後どれくらい受診を待てばよいです か?
A:ウイルスの増殖スピードには個人差があります。通常、目、鼻、口等から入ったウイルスは咽頭、喉 頭を通り、上気道粘膜上で増殖します。1個のウイルスが8時間後には少なくとも100個~1000個に、 16時間後には1万個以上に、24時間後には100万個~数千万個にまで増えていきます。発熱後24時 間経過していれば、正確な検査結果を得るのに十分なウイルスが体内にあると考えられます。
 ただし 、呼吸が浅い、呼吸が早い、顔色が青い、痙攣をおこす、呼びかけに反応しない、言動がお  かしいな どの症状が見られたら、すぐに受診しましょう。また、熱があるからといって、すぐにアスピリ ンやメフェ ナム酸、ジクロフェナクナトリウムの入った解熱剤を子供に飲ませてはいけません。インフ ルエンザ脳症を誘発する恐れがあります。

Q:新型インフルエンザにもう罹ってしまった場合は、予防接種はどうしたらいいですか?
A:今シーズンは新型ワクチン接種の必要はありません。

Q:新型ワクチンはいつになったら接種できますか?
A:政府から発表されている優先順位に従い、当院でも接種を実施していく予定です。下記のお日にち  が目安となります。
 ①医療従事者等(10月後半)
 ②妊婦(11月9日~)
 ③基礎疾患を持つ者(11月9日~)
 ④乳幼児(11月16日~)
 ⑤小学校低学年(12月~)
 ⑥1才未満の乳児の保護者(1月前半~)
 ⑦小学校高学年(1月後半~)
 ⑧高校生(1月もしくは2月~)
 ⑨中学生(2月~)
 ⑩65才以上の高齢者(1月もしくは2月)

Q:持病があるのですが、優先対象になりますか?
A:優先対象疾患は以下の通りで、各年齢共通です。実際に優先対象かどうかは医師の判断になりま  す。当院にカルテのある患者さまにつきましては、院長判断で接種が望ましいとされた場合、予約   日時のご案内をさせていただきます。
 また、ワクチン数に限りがあるため、当院がかかりつけ医でありながら接種できない患者さまには、
 「優先接種対象者証明書」を発行いたします。それをお持ちの上、一般来院者接種医療機関で接種  を受けてください。
 当院は一般来院者接種医療機関ではありません。

Q:季節性のワクチンと新型のワクチン、どちらを打ったらいいのですか?
A:現在、A型と診断されるインフルエンザの99.5%は新型だと言われています。ただし、これから季節性 が流行してくる可能性も否定できません。新型接種の優先対象の方や、持病をお持ちの方は、季節 性インフルエンザに罹患してもリスクは高いですから、従来のワクチンも接種しておいたほうが安心で す。

Q:季節性と新型ワクチンの両方を接種することはできますか?
A:医師の判断により、接種の部位を変えて打つことが可能です。ただし、接種後に副反応が出た場合 、それがどちらのワクチンによるものか判断するために、1週間程度の間隔をあけて接種することが望 ましいとされています。