コラム

今後、当院スタッフが順番で掲載していきます。
(何か希望などございましたらご連絡ください。)


第6回コラム 海外からの感染症 ―侵入を水際で防ぐにはー

(2019.05.31)

海外から入ってくる感染症
 渡航が日常のことになり、訪日外国人も増加して、海外から日本に感染症が持ち込まれる可能性が高まっています。マラリアやデング熱のように熱帯・亜熱帯諸国で発生している感染症だけでなく、欧州で麻しんが流行したり、アフリカにはコレラやエボラ出血熱が流行している国もあり、感染症を国内に侵入させないための対策はますます重要になっています。

検疫所の役割
 検疫所では、国内に常在しない感染症を侵入させないために、入国者に対する体温チェックや健康相談などを行っています。また、空港や港湾に感染症を媒介する蚊やネズミが定着していないかを調査し、渡航者に対して海外の感染症の流行状況を知らせて注意を喚起しています。

最大の対策は予防― 自分と社会を守る行動を
 感染しても、帰国時にはまだ症状が出ていないこともあり、検疫所の対策だけでは感染者の侵入を完全に防ぐことはできません。マラリアやデング熱には虫よけ薬で蚊に刺されないようにし、チフスや中東呼吸器症候群(MERS-マーズ)には殺菌や加熱が不十分な飲食物への注意も重要です。麻しんや風しんはワクチンで予防できます。
 海外の情報はインターネットで入手でき、渡航者外来やトラベルクリニックも増えていますので、出発前に余裕をもって対策を行いましょう。それでも帰国後に感染症を疑う症状が出たら、すぐに医療機関に相談しましょう。
 周囲の人に感染させるおそれがあるので、事前に電話で、①症状、②渡航先、③飲食歴、④動物との接触状況などを伝えて、医師の指示に従って受診しましょう。